谷崎 潤一郎
1886年（明治19年）7月24日 - 1965年（昭和40年）7月30日）は、日本の小説家。明治末期から第二次世界大戦後の昭和中期まで、戦中・戦後の一時期を除き終生旺盛な執筆活動を続け、海外においても評価を受けるほどだった。現在においてもその作品への評価は非常に高い。初期は耽美主義の一派とされ、過剰なほどの女性愛やマゾヒズムなどのスキャンダラスな文脈で語られることも少なくないが、その作風や題材・表現は生涯にわたって様々に変遷を続けた。漢語・雅語から俗語や方言までを使いこなす技巧的で端麗な文章と、作品ごとにがらりと変えることが出来る自由自在な語りが特徴。『痴人の愛』『春琴抄』『細雪』など、情痴や慕情、時代風俗などのテーマを扱う通俗性と、その文体や思想における芸術性を高いレベルで兼ね備えた数多の秀作を残し、「文豪」「大谷崎」と称された。
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