池谷 裕二
東京大学・大学院薬学系研究科・准教授。脳研究者。専門分野は神経生理学やシステム薬理学で海馬の研究を通じて、脳の健康や老化について探求しています。脳は知れば知るほど奥が深く、さらなる探究心がくすぐられます。研究現場は毎日がわくわくの連続で、この高揚感を自分だけのものにしておくのはもったいないと感じています。脳研究の世界でいま何が話題になっているか、どんな問題意識を持って謎に向かっているかを、できるかぎり噛み砕いた形で、書籍メディアを通じてお伝えし、皆で「知の興奮」を共有したいと願っています。ただ私自身は、自分が科学者であることを第一として、執筆や出版で研究生活が影響されないように気を配っています。なぜなら研究が大好きだからです。ですから、私の本のスタイルは今後も、(1)授業や講義などの記録、(2)インタビューや連載記事のまとめ、(3)対談録、の3つが主体になるかと思います。研究の世界では毎日ように興味深い新知見が湧き出しています。この湧き水は尽きることがないようです。それを精一杯に汲んで、新鮮なうちに紹介してゆきますので、科学に興味ある方もない方も、ぜひお付き合いいただけましたら幸いです。主な著書に『記憶力を強くする』(講談社)、『進化しすぎた脳』(講談社)、『脳はなにかと言い訳する』(新潮文庫)、『単純な脳、複雑な「私」』(朝日出版社)など。共著には『海馬』(糸井重里/新潮文庫)や『のうだま』(上大岡トメ/幻冬舎)など。
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